Written by 他化自在天と 怨霊になる方法（２）
怨霊になるために『必要な素質』というものがありまして、次の五つになります。
（い）自分がいちばん偉い、優秀である という強い思い込み
（ろ）畜生並みになってでも、ある期間生き延びることができる強い生命力
（は）ある程度の財力、経済力
（に）かたよった自尊心
（ほ）自前の生命力
（は）は、神仏に頼むには財力が必要です。
（に）は、「怨霊と化してでも」認めてもらいたい。それに耐えるには、非常に強い自尊心が必要です。
とくにこの （に）かたよった自尊心 の心の準備ができない、ないうちはやってはいけません。やらないほうがよいです。
人間に怨念をみとめてもらい、祀ってもらうまでにも結構な時間がかかりますから。
たとえば、長屋王などは、上のうちの（は）しかあてはまりませんので、怨霊にはならない、なっていないと推定されますね。
平将門など、これらのかたまりみたいなものですよね。
「自分は神仏よりもえらい、自分は神のごときものであるべきだ」と思い込んでいないとなれませんから。
ある意味では神仏をおそれぬものでなければ、なれない。
（ほ）は、折伏（しゃくぶく）されたり、加持祈祷（かじきとう）をされても負けないだけの生命力が必要です。
つまりは死後でも、「単なる死霊」と化さないだけの自前の生命力がいります。
（次回へつづく）
2023.6.4記