(64)人間とコンピューターの宇宙幻想

オメガポイントという言葉には、現在の地球上には、ふたつの異なった意味が附与されています。ひとつの立場は、聖書の神のアルファにしてオメガであるという言葉から生まれた、人間精神の進化という点から見た、現行人類の到達点、または限界点。もうひとつは、コンピューターの進化によって、コンピューターのデータがこの宇宙の限界点よりも先に到達すると、コンピューターが過去を再現する、あるいは時間の限界を超えて、宇宙さえも再創造できると考える立場です。前者には神というものが、思考の前提に存在し、後者は、神という存在に変わる全能者としてコンピューターが想定されています。いまの地球上のサイエンス、テクノロジーを指導する人間の多くが、後者の宇宙観を持つもののようです。それを教えるものが、このオメガポイントの波動シールです。この波動は、ほとんどのコンピューター用部品から、ソフトウェアにまで浸透していて、それ自体がアンチキリストの波動を発しているのです。科学技術の究極の目的が、最後の審判なしに、宇宙そのものを創造することを可能にする何かを手に入れようとするものたちの願望にあるとしたら、それは問題です。その力の秘密を人間は知らなければなりません。

 

二千二十三年 二月二十日 積 哲夫 記